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4月15日のニュース

汚染水移送のタンク 設置は来月末

  • 汚染水貯蔵タンク
  • 2号機

高濃度の放射性物質に汚染された水の処理が課題になっている、東京電力福島第一原子力発電所では、汚染水の移送先の1つとなっている仮設タンクの設置がすべて終わるのは来月末になる見通しで、冷却機能の回復に向けた作業は先が見えない状況が続いています。
福島第一原発には、高濃度の放射性物質に汚染された水が大量にあり、冷却機能の回復に向けた作業の妨げとなっています。
このうち、2号機の「トレンチ」と呼ばれるトンネルにたまった、放射性物質に汚染された水の一部およそ660トンが、13日、復水器に移されて、作業がいったん終わりました。
トレンチの水位は、作業前に比べて8センチ下がったものの、その後上昇に転じ、14日午後6時には水位が7.5センチ戻ったということです。
また、復水器への移送を終えたあとの移送先となる「集中廃棄物処理施設」では、水漏れを防ぐための点検作業に時間がかかっており、2号機以外では移送を始めるめどが全く立っていません。
このため、別の移送先の候補として、仮設のタンクや、メガフロートと呼ばれる鋼鉄製の人工島の導入が予定されています。
このうち仮設のタンクについては、14日までに1000トン分、敷地内に設置され、東京電力では、汚染水を移送するためのホースをつなぐ作業を急ぐことにしています。

今後、合わせて2万7000トン分の仮設のタンクを設置する予定ですが、すべてのタンクが設置されるのは来月末までかかる見込みだということです。
さらに、これらのタンクは放射性物質を遮断することができないため、高濃度の汚染水を入れる前に濃度を下げる方法などを検討しており、汚染水の移送に時間がかかることから、冷却機能の回復に向けた作業は先が見えない状況が続いています。

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