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4月10日のニュース

屋内退避地域 巡回診療支援へ

東京電力の福島第一原子力発電所の事故のために「屋内退避」の対象となっている地域で、4日から診療活動を行ってきたグループが10日、報告会を開き、十分な診療を受けられない高齢者などを定期的に巡回し、支援することを確認しました。
福島県立医科大学や陸上自衛隊などでつくるグループは、福島第一原発から半径20キロから30キロの屋内退避の地域にとどまり、病院に通えない高齢者などを対象に、4日から巡回診療を行っています。
10日、福島市で開かれた報告会には、グループのメンバーなどおよそ20人が出席しました。
報告によりますと、9日までに診察した人は299人に上り、このうち2人は脱水症状や寝たきりによる床ずれのために屋内退避の地域の外にある病院に搬送されたということです。
また、訪問介護のスタッフが避難したため、入浴できなかったり、薬が不足したりしているケースも多いということです。
グループでは、十分な診療を受けられない高齢者などの体調の悪化を防ぐため、医師や看護師が定期的に巡回して支援する態勢をつくることを確認しました。
グループのリーダーの葛西龍樹医師は「自治体や医療機関が連携して長期的に高齢者の生活や健康を支えることが大切だ」と話していました。

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