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4月7日のニュース

患者4人の遺体 ようやく搬出

福島第一原子力発電所に近いため、地震の4日後にはすべての患者が避難したと思われていた大熊町の病院から、6日になって患者4人の遺体が運び出されていたことが分かりました。
1人の遺族は、すでに死亡していた事実を伝えられないまま3週間ほども行方を捜し続けていたということで「もっと早く知らせてほしかった」と話しています。
福島第一原発からおよそ4キロのところにある大熊町の双葉病院では、避難指示が出されたため、地震の4日後の先月15日の時点ですべての職員と140人ほどの患者が避難したり救出されたりしていました。
ところが、6日になってこの病院から患者4人の遺体が警察によって運び出されていたことが分かりました。
このうちの1人、佐藤久吾さん(87)の遺体は、6日、親族が警察署で身元を確認しました。
病院に残された死亡診断書では、久吾さんは職員らが避難する一日前の先月14日の時点で死亡していたとみられていますが、遺体が病院にあることは今月3日になって初めて病院から伝えられたということで、この間、3週間程にわたって遺族らは他の患者が運ばれた避難所などで久吾さんの行方を捜し続けていたということです。
次男の和彦さんは「父を探すために避難先の東京から何度も福島に通いました。もっと早く知らせてくれれば火葬を済ませ、楽にしてあげられたのに」と話しています。
遺族への知らせが遅れたことについて双葉病院は「理由は分からない」と話しています。

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