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3月31日のニュース

原子力安全委 海の影響調査を

福島県の沖合の深さ130メートル前後で採取された海水から、ふだんより高い濃度の放射性物質が検出され、原子力安全委員会は「海藻が育ち、魚などが生息する海域なので、影響を調査する必要がある」としています。
福島第一原子力発電所の「放水口」近くの海水からは、高い濃度の放射性物質の検出が続いているため、文部科学省は福島県沿岸の30キロ沖合で海水の調査を続けています。
28日は、5つの調査ポイントの112メートルから160メートルの深さで、初めて海水を採取し、放射性物質の濃度を測定しました。
その結果、放射性のセシウム137は、原発から南東の調査ポイントの水深137メートルで1リットル当たり8.64ベクレルと、おととしほぼ同じ深さから採取した海水の5700倍に当たる濃度だったのをはじめ、3か所で検出されました。
放射性のヨウ素131は、比較できる過去の測定データはありませんが、3つの調査ポイントで検出されました。
これについて、原子力安全委員会は、原発から放出された放射性物質が、海中の深いところまで達しているという見方を示しました。
そのうえで、「放射性物質は拡散されるため、濃度はさらに薄まると考えられるが、海藻が育ち、魚などが生息する海域なので、影響を調査する必要がある」と述べました。

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