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3月30日のニュース

大気中の放射線量 減少続く

各地の自治体などで、これまでに観測された大気中の放射線量は、福島県で震災の前に観測されていた通常の値よりも高い数値が計測されていますが、ほとんどの地点で下がる傾向が続いています。
29日午前0時から午後3時までの各地の観測によりますと、福島県では、▽福島第一原子力発電所から北西に65キロほど離れた福島市で午前0時に1時間当たり3.43マイクロシーベルト、▽郡山市では午前1時に1時間当たり2.85マイクロシーベルト、▽南相馬市では午後0時などに1時間当たり1.10マイクロシーベルトと、震災の前に観測されていた通常の値よりも高い放射線量を計測しました。
また、▽いわき市では午前6時に1時間当たり0.88マイクロシーベルト、▽白河市では午前0時に0.88マイクロシーベルトと、通常の値よりもやや高い放射線量を計測しました。
宮城県では、▽福島第一原発から北東に120キロほど離れた女川町の女川原発で午前2時20分に1時間当たり0.67マイクロシーベルト、茨城県では、▽北茨城市で午後0時に1時間当たり0.77マイクロシーベルト、▽水戸市で午前1時40分などに1時間当たり0.22マイクロシーベルトと、いずれも通常よりやや高い数値を計測しました。
また、栃木県の宇都宮市や群馬県の前橋市、神奈川県の川崎市と横須賀市、それに茅ヶ崎市、東京の新宿区、さいたま市、千葉県市原市のそれぞれの観測地点などでも通常よりもやや高い数値を計測しました。
このうち福島市では、福島第一原子力発電所で爆発が相次いだあとの今月15日に、1時間当たり24.24マイクロシーベルトと通常のおよそ600倍にあたる放射線量を計測しましたが、その後は下がり続けています。
宮城県の女川原発でも、13日に通常のおよそ700倍に当たる1時間当たり21マイクロシーベルトを計測しましたが、その後は下がり続けています。
また北茨城市では、16日に1時間当たり15.8マイクロシーベルトを計測したあと、数値は下がり続けていましたが、21日に数値が上がり、22日には2.53マイクロシーベルトを計測しました。
これについて、茨城県は、天候や風向きに影響されたためだとしていて、その後は再び減少に転じ、27日からは1時間当たり1マイクロシーベルトを下回っています。
このように大気中の放射線量は、ほとんどの地点で減り続けていて、これらの数値の放射線を浴びたとしても、健康に影響が出るレベルではないということです。
一方、札幌市、青森市、秋田市、岩手県の盛岡市、山形市、静岡市、新潟県の柏崎市、甲府市、長野市などでは通常以上の放射線量は計測されませんでした。

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