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3月27日のニュース

避難指示圏 住民の残留相次ぐ

福島第一原子力発電所の事故を受け「避難指示」が出されている原発から半径20キロ以内の地域に住民たちが生活に必要なものを取りに帰り、そのまま留まるケースが相次いでいます。
自衛隊は、23日から25日までの3日間だけで、こうした人たち50人余りを避難させており、ほかにも残っている人がいるとみて、引き続き調査を進めることにしています。
陸上自衛隊は、第12旅団の隊員が中心となって、地元の自治体と共に福島第一原子力発電所周辺の住民の状況を調査し、避難させる活動を行っています。
陸上自衛隊によりますと、23日から25日までの3日間で、避難指示が出されている原発から半径20キロ以内の地域に、住民合わせて51人が居残っていることが分かり、避難させたということです。
自治体別にその内訳を見ますと▽浪江町が最も多く28人、▽富岡町が15人、▽双葉町が4人、▽大熊町が3人、▽楢葉町が1人となっています。
このうち富岡町や大熊町では、原発からの距離が1キロほどの自宅に留まっていた人もいるということです。
留まっていた人の中には、いったん避難したが、着の身着のままだったので生活に必要なものを取りに自宅へ戻っていたという人や、飼っている牛の世話をするため戻ったという酪農家などもいるということです。
また、23日、自衛隊員と町役場の職員に避難するよう説得されたものの、これを断っていた双葉町のお年寄りの夫婦は、翌日の24日、隊員らの説得を受け入れ、避難したということです。
陸上自衛隊はこの地域に、ほかにも残っている人がいるとみて、地元自治体とともに引き続き調査を進めることにしています。

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