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3月23日のニュース

福島第一原発30キロ沖の海域調査へ

福島第一原子力発電所の周辺の海で、国の基準を上回る放射性物質が検出されたことから、文部科学省はさらに範囲を広げ、原発から30キロ沖で海水中の放射性物質を調査し、過去のデータと比較して公表することになりました。
東京電力によりますと、福島第一原発の施設からの水を流し出す「放水口」の南330メートルの地点で、法律で決められた基準値の126.7倍の濃度の放射性ヨウ素131が検出されたほか、原発から16キロ南にある岩沢海岸付近でも、基準値の16.4倍の濃度の放射性ヨウ素131が検出されました。
これを受けて、文部科学省はさらに広い範囲の調査を23日から行うことになりました。
原発から30キロ沖に調査船を出し、南北70キロにわたって10キロごと、あわせて8か所で海水を採取します。
文部科学省は同じ海域で、毎年調査を行っていて、今回と過去のデータを比較したうえで、公表することにしています。
福島第一原発から出た放射性物質は、燃料プールを冷却するために行われた放水の水や周辺で降った雨とともに海に流れ出ている可能性が指摘されています。
経済産業省の原子力安全・保安院は「燃料の冷却を優先させなくてはならない厳しい状況にあり、海への影響を十分に調べる必要がある」としています。

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