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3月18日のニュース

屋内退避の施設など孤立相次ぐ

福島第一原発の事故を受けて、屋内退避の指示が出されている地域の病院や高齢者施設では、寝たきりの人や身寄りのない人たちが数人の職員とともに孤立状態となる事態が相次いでいます。
医薬品が底をついて、十分な治療ができず、少なくとも2人の患者が死亡したという病院もあり、早急な支援が求められています。
福島第一原発の半径20キロから30キロの範囲には、建物の中にとどまるよう屋内退避の指示が出されています。
NHKがこの範囲にある病院や高齢者施設に電話で取材をしたところ、少なくとも16か所で患者や入所者が数人の職員とともに残っていることが分かりました。
周囲の避難が進むなか、人手も物資も減り続け、治療や介護がままならない状態で、孤立していると訴える声が相次ぎました。
このうち、原発から25キロの距離にある南相馬市の青空会大町病院では、140人が入院していますが、重症の患者に必要な点滴薬などが底をついているということです。
このため十分な治療ができず、肝硬変の患者が脱水症状から多臓器不全に陥り、17日に死亡するなど、これまでに少なくとも2人が死亡したということです。
18日午前中の取材では、食料はあすの朝食の分までしか残っていないとして、猪又義光院長が「このままでは患者が次々に死んでしまう。とにかく人手と医薬品が欲しい」と早急な支援を求めていました。
その後、病院の状況を知った近所の人たち10人余りがボランティアに訪れ、県からは「あす、患者90人を移送する準備ができた」と伝えてきたということですが、残りの患者の行き先などは決まっていません。
一方、南相馬市の小野田病院には、身寄りがない人や、すでに家族が避難してしまった人など、およそ150人が残っているということです。
その半数は寝たきりの状態だということです。
200人ほどいた職員の多くが避難してしまい、今は10人余りの医師や看護師らが泊まり込みで患者の治療に当たったり、身の回りの世話をしたりしているということです。
小野田病院の菊池安徳院長は「一人一人に必要な医療を継続するためにも患者とスタッフが一緒に避難したい。体育館のような場所でよいので、国などには一刻も早く避難場所と移動手段を確保してもらいたい」と話しています。
さらに、持病を抱える1人暮らしのお年寄りも取り残されようとしています。
南相馬市の原町中央産婦人科医院では、出産を控えた妊婦などのために医師1人と看護師2人が残って外来の診察を続けてきましたが、訪れるのはほとんどが1人暮らしのお年寄りだということです。
地震後、周辺の医療機関が閉鎖されたため町中を探し回って、ようやくこの医院にたどりついたという人も多く、18日午前中だけで50人が訪れたということです。
しかし、放射線への不安が高まるなか、この医院ではスタッフの体調を考慮して、18日を最後に診療を打ち切り市外に避難することを決めました。
院長の高橋亨平さんは「治療を必要とする人がいるかぎり、見捨てて逃げることはできないという一心でとどまってきたが、店がすべて閉まり、買い出しに行くガソリンすらないなか、苦渋の選択をした」と話していました。

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