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3月16日のニュース

プール注水 ヘリの使用は困難

福島第一原子力発電所の4号機で、核燃料を保管するプールの冷却ができなくなっていて、東京電力は、ヘリコプターで上空から運ぶ水をプールに入れることを検討していましたが、ヘリコプターを使う方法は困難であることが分かりました。
福島第一原発では、地震のとき、定期検査のために運転を止めていた4号機で、核燃料を保管するプールの水の温度が、14日未明の時点で、通常よりおよそ40度高い84度まで上がっていて、その後は、機器の故障で温度が測れなくなっています。
この状態が続けば、燃料が溶けたり、水素が発生したりするおそれがあるため、東京電力はプールに水を入れる方法として、ヘリコプターを使って山火事の消火作業のときのように、運ぶ水を上空から建物の屋根の損傷した部分を経由して入れることを想定していました。
ところが、損傷した部分とプールとの距離が数十メートル離れていることや、ヘリコプターで1度に運べる水の量が少ないことから、ヘリコプターを使う方法では、極めて困難であることが分かりました。
プールの周辺は、強い放射線が出ていて、すぐには近づけない状況で、東京電力は、消防車などを使ったほかの方法で水を注入できないか検討しています。
海江田経済産業大臣は15日、東京電力に対し、福島第一原発の4号機の核燃料を保管するプールに速やかに水を入れるよう法律に基づいて命じています。

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