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3月15日のニュース

福島第一原発2号機で爆発音

経済産業省の原子力安全・保安院が午前8時前から行った会見の中で、「福島第一原子力発電所の2号機で午前6時10分に爆発音があった」ことを明らかにしました。
サプレッションプールと呼ばれる施設に損傷があるという情報について「まだ詳しいことが分かっていない。仮に穴が開いているとした場合、壊れている場所によって、液体が漏れるのか、気体が漏れるのか変わってくる」と述べました。
「サプレッションプール」は原子炉を覆う格納容器につながる設備で、放射性物質などを内部に閉じ込める機能も持っていて、この設備の一部に損傷が見つかったことで、放射性物質の閉じ込めが十分に機能しない可能性が出てきました。
また、2号機では、核燃料が水面から2.7メートルほど露出していることも明らかにしました。
露出している長さは、核燃料全体の半分程度に当たります。
さらに、福島第一原子力発電所の周辺で、爆発音の確認の直後に965.5マイクロシーベルトという放射線の値を観測したことを明らかにしました。
また、その後、882マイクロシーベルトにやや下がり、午前7時5分に387.3マイクロシーベルトに下ったということです。
原子力安全・保安院は「この放射線の値の変化がサプレッションプールの損傷によるものだと思うが、詳しくは分からない。監視は続けている」としています。
この放射線量について、「直ちに健康に被害が出る値ではない」と説明しています。
東京電力は、爆発音がしたあとに、現場で作業をしていた東京電力の社員を一時退避させました。
福島第一原発2号機では、15日朝の枝野官房長官の記者会見で、「サプレッションプール」と呼ばれる設備で、損傷があることが明らかになっています。
枝野官房長官は「周辺の放射線の数値は急激な上昇を示していない」と述べ、直ちに住民の健康に被害を及ぼすような事態ではないとの認識を示しています。

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