白鷹町で伝統の「深山和紙」の紙すき作業が最盛期迎える
白鷹町で450年以上前から作られている伝統の和紙、「深山和紙」の紙すき作業が最盛期を迎えています。
白鷹町の深山地区で、今から450年以上前に作られるようになったとされる「深山和紙」は丈夫なのが特徴で、昭和53年には製造技法が県の無形文化財に指定されました。
現在、紙すき作業が最盛期を迎えていて、職人の高橋惠さんが町内にある工房で作業に当たっていました。
高橋さんは、和紙の原料となる「こうぞ」などが入った水槽に木の枠をくぐらせ、縦横と十字に振って厚さが均等になるように紙をすいていました。
すいた紙は、1日ほどかけて水を絞ったあと、乾燥させて完成させるということです。
古くは、農家の冬場の収入源となっていた深山和紙ですが、障子紙の需要の低下などから、現在、作っているのは高橋さん1人だということです。
深山和紙は、障子紙や半紙としてだけでなく、この時期、町内の小中学校や高校の卒業証書に使われています。
高橋さんは、「深山和紙の特徴は、町内のこうぞや、県内の紅花を使っていることです。和紙の温かさを手に取って味わってほしいです」と話していました。