新型コロナ支援策終了 4月からワクチン接種費用が自己負担

新型コロナウイルスの患者などへの支援策が今月(3月)末で終了し、和歌山県でも、来月(4月)から患者向けの病床が無くなり、ワクチン接種にかかる費用は自己負担となります。

新型コロナは感染症法上の位置づけが、去年(令和5年)5月に「5類」に移行し、厚生労働省は、患者や医療機関への財政支援を段階的に縮小してきましたが、支援策は今月末ですべて終了します。
このため、県内でも対応が変わり、新型コロナの患者向けの病床は、重症の患者向けに最大68床が確保されていましたが、来月からすべて無くなります。
また、ワクチン接種は、これまで誰でも全額が公費負担されていましたが、来月からは、▼65歳以上の高齢者と、▼60歳から64歳で重症化リスクの高い人は一部を自己負担する「定期接種」になり、それ以外の人は自己負担による「任意接種」になります。
さらに、新型コロナの治療薬は、これまで自己負担は最大9000円でしたが、来月からはそれぞれの医療保険の負担割合に応じた自己負担となります。
和歌山県健康推進課は、「新型コロナの感染者は減少傾向ではあるものの、いまも一定数いるので、これからも基本的な感染対策を続け、もしもの際は、かかりつけの病院や国の電話相談窓口に相談してほしい」と話しています。

【新型コロナ 病院では駆け込みでワクチン接種も】
全額が公費で負担される新型コロナのワクチン接種が今月(3月)いっぱいで終了するのを前に、和歌山市のクリニックでは、接種に訪れる人の姿が見られました。
接種した和歌山市の30代の女性は、「3月で公費負担が終わってしまうので接種しにきました。コロナに感染したこともありますが、症状が軽かったので、来月以降は、自己負担の額によって打つかどうか考えたいです」と話していました。
星野クリニックの星野好則 院長は、「いま使っているワクチンは3月末日までで使用が終わり、これからは今までと異なる形での接種になります。新型コロナは、今も家族内での感染や集団感染を引き起こしているケースもあるので、マスク、手洗い、3密を避けることなど、意識を高く持って生活することが重要です」と話していました。