新型コロナワクチン 生後6か月以上対象の接種開始 和歌山
新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される冬を前に、生後6か月以上のすべての人を対象にしたワクチンの接種が20日から県内の一部で始まりました。
使用されるのはオミクロン株の派生型に対応したワクチンで、希望者は自己負担なしで接種できます。
新型コロナウイルスは、ことし5月に法的位置づけが5類に変更されましたが、厚生労働省は今年度=来年3月末まで自己負担なしで接種することができる特例接種を続けています。
冬に懸念される感染拡大に備え、希望する生後6か月以上のすべての人を対象にした接種が20日から始まりました。
接種が始まるのは、オミクロン株の1種で、いまの流行の主流となっている「XBB.1.5」に対応したファイザーとモデルナのワクチンです。
和歌山県には来月中旬までに国からおよそ18万7000回分のワクチンが供給される予定で、20日から一部で接種が始まっていて、今後、順次各地で接種が行われます。
県によりますと、接種券はそれぞれの市町村から届くということで、接種場所や開始時期などは市町村のホームページや各医療機関で確認してほしいとしています。
今回の接種から厚生労働省は、自治体が住民に接種を勧める「接種勧奨」や、接種を受けるよう努めなければならないとする「努力義務」については、高齢者など重症化リスクの高い人にのみ適用するとしていて、県は県内の感染者数が依然として高い水準にあり、重症化のリスクが高い高齢者などは積極的に接種を検討してほしいとしています。
また、厚生労働省は多くの自治体で10月から始まるインフルエンザワクチンと新型コロナワクチンを同時接種しても、安全性や有効性に問題はないとしています。
【病院では】
和歌山市にあるクリニックでは、新型コロナウイルスのワクチン接種を始めました。
初日の20日は高齢者などを中心にさっそく18人から接種の予約が入ったということです。
すでに午前中は12人が接種を受けたということで、午後5時には3人が病院を訪れ、順番に接種を受けていました。
基礎疾患があり、今回で7回目の接種を受けた70歳の男性は「糖尿病と高血圧も患っていて、重症化も怖いので、早めにワクチンを接種したいと思って申し込みました。きょう受けられてひとまず安心です」と話していました。