マンションの管理組合 建設会社などに賠償求め裁判 志摩市
26年前に完成し、コンクリートが剥がれ落ちる被害が相次いでいる志摩市のリゾートマンションの管理組合が、建設会社などを相手取って約3億円の賠償を求める裁判を津地方裁判所に起こしました。
訴えを起こしたのは志摩市のリゾートマンション、「ロイヤルヴァンベール志摩大王崎」の管理組合です。
原告によりますと、マンションは三井住友建設が工事を行って平成9年に完成し、大和ハウス工業が分譲したもので、分譲の数年後からコンクリートが剥がれ落ちる被害が相次いだということです。
三井住友建設などは施工不良を認め、平成22年に無償で修繕工事を行いましたが、3年ほど前から再び同じ被害が相次ぎました。
三井住友建設は再び、修繕工事の準備を進めていましたが、去年6月に突然中止されたということです。
このため、管理組合は2社に対し、修繕工事の費用などとして合わせて約2億9000万円の賠償を求めて、2日、津地方裁判所に訴えを起こしました。
管理組合の松浦潤也理事長は、「あまりに不誠実な対応で強い憤りを感じる」と話していました。
原告によりますと、修繕工事の準備を中止した理由として、三井住友建設は完成から20年以上がたち、損害賠償を請求できる期間が過ぎた可能性があるなどと説明したということです。
いっぽう、三井住友建設は「中止したのは当社の判断ではなく、管理組合から立ち入りを禁じられたためだ。引き続き誠意を持って対応したい」とコメントしています。