恐竜「獣脚類」の歯の化石発見 新種の可能性も 勝浦町

徳島県勝浦町で肉食恐竜のグループ、「獣脚類」の歯の化石が徳島県立博物館などの調査で、新たにみつかりました。
強いカーブが特徴的で、東アジアで発見された獣脚類の歯の化石の中では珍しい形をしていることから、県立博物館などは新種の可能性があるとみています。

新たにみつかったのは、二足歩行していた肉食恐竜のグループ「獣脚類」の長さ1.75センチの幅4.5ミリの歯の化石です。

徳島県立博物館と福井県立恐竜博物館、それに福井県立大学恐竜学研究所などが、勝浦町にある「ボーン・ベッド」と呼ばれる恐竜の化石を数多く含むおよそ1億3000万年前の地層で去年10月から12月に行った発掘調査でみつかりました。

その後、詳しく調べたところ、強いカーブが特徴的で東アジアで発見された獣脚類の歯の化石の中では珍しい形をしていることがわかったということです。

県立博物館などは、新種の可能性があるとみて、今後さらに調査を進めることにしています。

調査で見つかった化石は16日から徳島市の徳島県立博物館で公開されます。

【大型草食恐竜の歯の化石も発見】
今回の調査では、別の獣脚類と、全長10メートルを超える大型の草食恐竜「ティタノサウルス形類」の歯の化石もみつかりました。

このうち「ティタノサウルス形類」の長さ2センチあまり、幅が7.5ミリの化石は、NHKの番組の撮影の際にみつかりました。

県内では11例目で、当時この地域に多く生息していたことが推測されるということです。

この2つの化石も、16日からの県立博物館での一般公開に含まれます。

徳島県立博物館の辻野泰之学芸員は「まだまだ勝浦町で化石が発見されることが期待できる。ぜひ見に来てほしい」と話していました。