絶滅危惧種「ホシイッセンヨウジ」牟岐町の川で発見
環境省が絶滅危惧種に指定する「ホシイッセンヨウジ」という希少な魚が、徳島県牟岐町の川で見つかりました。
これまで確認された地域としては最も北での発見となりました。
見つかった「ホシイッセンヨウジ」は、体長およそ9センチで、幼魚とみられ、去年8月、牟岐町の内妻川で水中写真を撮影していたカメラマンが発見しました。
主に南半球の川や海を回遊し、環境省がレッドリストで指定する絶滅危惧種の中でも、最も絶滅の可能性が高いグループに分類されていて、これまで北半球では、沖縄と鹿児島だけで確認されていましたが、今回は、最も北での発見となりました。
県立博物館の井藤大樹学芸員は「温暖化に伴う海水温の上昇が関係していると見られる。小さな生き物の変化で温暖化の影響をいち早く察知することができ、非常に意義のある発見だ」と話しています。
発見した水中カメラマンの庄野耕生さんは「いるわけがないと思っていたので衝撃でした。ほとんど記録にない魚の写真をしっかり収められたので、今後の参考になればうれしい」と話しています。
ホシイッセンヨウジの標本は、徳島市の徳島県立博物館で来月14日まで展示されています。