特産の半田そうめん 冷たい風にさらす天日干し盛ん つるぎ町
徳島県西部のつるぎ町で、特産の「半田そうめん」を冷たい風にさらして乾燥させる天日干しの作業が盛んに行われています。
半田そうめんはコシの強い太めの麺が特徴で、つるぎ町の半田地区にある20軒余りの製麺所が生産しています。
このうち、江戸時代から続く赤川製麺では寒さが厳しくなるこの時期、冷たい風にさらしてそうめんを乾燥させる昔ながらの天日干しを行っています。
一晩寝かせた生地をうどんくらいの太さに伸ばしたあと、「ハタ」と呼ばれる木製の台にかけて、麺どうしがくっつかないように箸でばらしながら、少しずつ伸ばしていきます。
この作業を繰り返し、2メートルほどの長さまで伸ばしたところで屋外に出し、天日に当てて乾燥させます。
半田そうめんは、冷たい風にさらすほど風味が増すと言われ、今の時期に作ったものは「寒素麺」と呼ばれ、特に人気があるということです。
赤川製麺の赤川治さんは「寒い時期に外で干すと色が白くなり、コシが出てうまみも倍増します。手間はかかりますが、先人から受け継いだ製法をできるだけ残していきたい」と話していました。