高島市の安曇川 外来種ケイソウを関西で初確認 繁殖防止を

繁殖するとアユなどの生息に影響を与えるとされる外来の藻類、「ミズワタクチビルケイソウ」が、関西2府4県で初めて高島市の安曇川で確認されました。
県は繁殖が拡大しないよう釣り具などの消毒を呼びかけています。

「ミズワタクチビルケイソウ」は、細胞の大きさが0.2ミリほどの北米原産のケイソウの1種で、琵琶湖博物館によりますと、去年5月、高島市の安曇川で福井県立大学の学生が見つけたということです。
このケイソウは平成18年に国内で初めて確認されて以降、九州や関東、中部地方などで相次いでみつかっていますが、関西で見つかったのは初めてだということです。
繁殖すると、厚さ数センチの塊になって川底の石の上を覆ってしまい、大繁殖した河川では、岩に付着した藻類をえさにしているアユや水生昆虫が激減したという報告もあるということです。
琵琶湖博物館によりますと、安曇川でのケイソウの発生はまだ小規模にとどまっていて、直ちに生態系に深刻な事態をまねく状況ではないということですが、釣具や長靴などに付着して広がるおそれがあるということです。
県は釣り人に対して、「これ以上拡大しないように、釣りから帰ったときや他の河川に移動する際には釣り具などの消毒を行ってほしい」と注意を呼びかけています。