集合住宅で女性死亡 男を逮捕

9日夜、大阪・生野区の集合住宅の一室で、殴られたような痕がある女性が死亡しているのが見つかり、警察はこの部屋に住む51歳の男を逮捕しました。
調べに対し、「介護に来ていたヘルパーの女性とトラブルになり暴行を加えた」と供述しているということです。

9日午後9時前、大阪・生野区舎利寺の集合住宅の3階の部屋で、高齢の女性が倒れて死亡しているのが見つかりました。
警察によりますと、死亡したのは近くに住む佐藤時子さん(70)で、顔や背中には殴られたような痕があったということです。
警察がこの部屋に住む無職の十亀智広容疑者(51)から事情を聴いたところ、佐藤さんの顔などを複数回殴ったことを認めたことから傷害の疑いで逮捕しました。
警察によりますと調べに対し、「介護に来ていたヘルパーの佐藤さんとトラブルになり、殴る蹴るの暴行を加えた」などと供述しているということです。
警察は死因の特定を進め、死亡したいきさつについてもさらに調べることにしています。
現場はJR大阪環状線の桃谷駅から1キロ余りの住宅街です。

【近所の女性“優しい人”】
亡くなった佐藤時子さんの自宅の近所に住む83歳の女性は、「優しくて、いつも世間話の相手になってくれて頼れる人でした。事件があった日も、朝いつもどおりに家を出て行く元気な姿を見ていたので、ニュースで亡くなったのを知り驚いています」と話していました。

【介護職15%が暴力の被害】
警察によりますと、佐藤さんはケアスタッフとして十亀容疑者の介護をするため家を訪れていた際、事件に巻き込まれたとみられています。
全国の介護従事者で作る労働組合「日本介護クラフトユニオン」が去年行ったアンケート調査によりますと、回答したおよそ2400人のうち暴言や暴行などのパワハラを受けた人の数が70%に上ったということです。
また、15%の人が▼おむつを交換するときに顔を殴られたり▼足蹴りをされたりする身体的な暴力を受けた経験があると回答しました。
組合の染川朗事務局長は「今回の事件が起きてしまい残念だ。介護現場では従事者の尊厳が低く見られ、利用者のストレスのはけ口になっている。未然に防ぐことができなかったのか、業界全体で考える必要があり、相談窓口の設置や、被害を受ける危険性がある利用者のもとには、2人で訪問できるようにするなどの対策が急がれている」と話していました。