ペルー出身の3世 100年前の三線を修理し与那原町に寄贈

三線作りを学ぶため沖縄を訪れているペルー出身の県系3世の男性がおよそ100年前、今の与那原町からペルーに持ち込まれ一部が壊れていた三線を修理し、6日、町に寄贈しました。

寄贈されたのは、今からおよそ100年前の1919年に今の与那原町出身の金城加盟さんがペルーに持ち込んだ三線です。

三線は、さおの頭の部分やさおと胴とのつなぎ目の部分が欠けた状態だったということで、三線作りを学ぶために沖縄に留学中のペルー出身の県系3世、ファロ山口セサルさんが、3か月かけて修理しました。

6日は、セサルさんが与那原町役場を訪れ、この三線を使って南米のアンデス地方の楽曲「コンドルは飛んでいく」を披露しました。

そして、照屋勉町長に三線を手渡しました。

セサルさんが金城さんのひ孫にあたる県系ペルー人4世の喜屋武順美さんと友人で、今回の留学を知り「移民で苦労した曾祖父たちはこの三線の音色を心のよりどころにしていた」などと町への寄贈を託されたということです。

照屋町長は「この三線がみんなの心のよりどころとなっていたことに感動した。大切にしてその歴史を伝えていきたい」と話していました。

セサルさんは「ペルーには修理が必要な三線が30本くらいあるので、修理して子どもたちをはじめいろいろな人に三線を弾いてもらい沖縄の文化を広めたい」と話していました。