御所市火葬場めぐる贈収賄事件 贈賄側元会長ら起訴内容認める
奈良県御所市が発注した火葬場の建設工事の契約をめぐり、市議会議員に現金7500万円の賄賂を渡した罪に問われている市内の建設会社の元会長と元社長は、初公判で、起訴された内容をいずれも認めました。
奈良県御所市の建設会社、「ゴセケン」の会長だった西本登美雄被告(73)と社長だった中本喜則被告(57)は、おととし、市が発注した火葬場の建設工事でゴセケンのグループが受注契約を結ぶ議案に、市議会議員の小松久展被告が市議会で賛成した見返りに、2回にわたって現金7500万円の賄賂を渡したとして、贈賄の罪に問われています。
大阪地方裁判所で開かれた19日の初公判で、西本元会長と中本元社長は起訴された内容について、「そのとおりです」と述べ、いずれも認めました。
検察は冒頭陳述で「被告らは、確実に受注するために、市や議会に影響力のある小松議員に依頼して、もうひとつの有力な業者がほかの工事を受注する代わりにゴセケン側が火葬場の工事を受注する調整をしてもらった。架空の請求書を発行して会社から裏金を捻出し、小松議員の事務所で現金を渡した」と指摘しました。
次の裁判は、ことし3月10日に開かれる予定です。
一方、加重収賄の罪で起訴された小松議員の裁判の日程は、まだ決まっていません。