「水平社宣言」の琉球語訳 御所市の寺でお披露目

日本で初めての人権宣言と言われる「水平社宣言」を沖縄の言葉に翻訳したものが、御所市の寺でお披露目されました。

「水平社宣言」を沖縄の言葉、琉球語に翻訳したのは、沖縄に住む彫刻家、金城実さんです。
ことしは沖縄が本土に復帰してから50年にあたりますが、金城さんは、沖縄への差別問題を問い直そうと、「水平社宣言」を琉球語に翻訳する作業を去年始め、およそ1年かけて完成させました。
完成したものは12月3日、全国水平社の創立メンバーの1人で宣言の文案を作成するなど、被差別部落の解放運動に生涯をささげた西光万吉が生まれた御所市の西光寺で披露されました。
金城さんは、琉球語に翻訳した「水平社宣言」を一節、一節読み上げては、原文を紹介しながら、どのような思いで翻訳したのかなどを解説していました。
そして、翻訳した「水平社宣言」と60ページにわたる解説書を寺の住職に手渡していました。
金城さんは「水平社宣言は品格が高く、質が高い文章で、沖縄にない言葉もあって、翻訳に苦労した。ストレスがたまったがついにやったという達成感があります」と話していました。