西海市で発見の化石 国内最古のカイギュウ類と判明
西海市で40年以上前に発見された化石が、これまで国内で発見された哺乳類のカイギュウ類のものとしては最も古く、その移動の歴史がわかる貴重な資料であることが分かりました。
西海市の崎戸歴史民俗資料館は、今月からジュゴンやマナティーが属する哺乳類のカイギュウ類の肋骨などの化石を展示しています。
展示されている化石は1980年に西海市崎戸町の海岸で発見されたもので、西海市と福井県立恐竜博物館が7年前から共同調査を進めた結果、このほどおよそ3300万年前のカイギュウ類のものと判明したということです。
カイギュウ類の化石としては、国内で発見されたものの中で最も古く、カイギュウ類がこれまで考えられていた時期よりも早くインド洋から太平洋に移動していた歴史がわかる貴重な資料だとしています。
西海市教育委員会の原口聡さんは「西海市はこれまでにも恐竜などの化石が発見されているほか、県内唯一の鍾乳洞も存在している。今回の展示を見ていただき、西海市の化石や地質に興味を持ってほしい」と話しています。
このカイギュウ類の化石は来月末まで展示され、5月上旬からは長崎市恐竜博物館で展示される予定です。