大相撲夏場所 三段目は漣が全勝優勝 岩手 奥州市出身

大相撲夏場所 三段目は漣が全勝優勝 岩手 奥州市出身

大相撲夏場所の三段目は岩手県出身の漣が26日勝って7戦全勝で優勝しました。

夏場所の三段目はともに6戦全勝だった伊勢ノ海部屋の漣と境川部屋の豊翔が対戦し、漣が土俵際で上手投げを決め、7戦全勝で優勝しました。

漣は岩手県奥州市出身の23歳。

地元の中学校を卒業する前の平成27年春場所で初土俵を踏み、おととしの名古屋場所には幕下に番付を上げました。

その後は三段目に番付を下げ東の三段目42枚目で臨んだ今場所は、体重117キロと軽量ながら持ち味の四つ相撲や足技を生かした相撲で白星を重ねました。

漣は「めちゃくちゃうれしい。今場所は体が動いていてきょうの勝利にもつながった」と満面の笑みで喜びを話しました。

大リーグ・エンジェルスの大谷翔平選手と中学校が同じだという漣は、今は四つ相撲に加えて押しも磨いているということで「四つ相撲と押し相撲の二刀流になりたい。知名度を上げて大谷選手に追いつきたい」と意気込みを話しました。

また、しこ名には「さざなみのように徐々に上に上がってほしい」という願いが込められているということで、漣は「チャンスをつかんだのでこのまま突っ走って十両に近づいていきたい」と上への意欲を話しました。

※「漣」のつくりは「連」

大相撲夏場所の三段目で初優勝した漣を奥州市立水沢南中学校を2015年に卒業しました。

在籍時に社会科を教えていて現在は副校長を務める本堂隆さんは、「すごくやさしい子だったので相撲界でやっていけるのか気にしていたが優勝はすばらしいです」と話していました。

本堂副校長は漣が2015年に水沢南中学校を卒業するまで3年間、社会科を教えていたということです。

当時の印象については「性格が良くて、みんなから好かれる優しい子でした。優しいので相撲界でやっていけるかとても心配で気にかけていました」と話していました。

また、本堂副校長は大相撲が始まると漣の勝ち星をチェックしていたということで、26日、優勝がかかった一番については、「優勝は、ほかの人から聞いて知りました。6勝していたのは知っていましたが優勝はすばらしいです」と話していました。

そのうえで「きっと喜んでばかりはいられないと思っているかもしれません。けがに気をつけて自分の目標に向かって一歩一歩がんばってほしい。ずっと応援しています」とエールを送っていました。