花巻市の西洋館と遠野市の旅館 国の登録有形文化財に

宮沢賢治の物語のモデルともされる花巻市の西洋館と民俗学者、柳田國男も泊まった遠野市の旅館がそれぞれ国の登録有形文化財に登録されることになりました。

このうち花巻市の「旧菊池家住宅西洋館」は、大正15年に建てられた洋風住宅で、宮沢賢治の童話「黒ぶだう」のモデルともされています。

縦長の窓など外観は洋風の装飾が施されていますが、内部はふすまや畳といった和室主体の造りで、和洋折衷の独特な雰囲気が貴重だと評価されました。

また遠野市の「旧高善旅館」は明治時代の前期に建てられ、その後、大正時代にかけて増築された高級旅館で、「遠野物語」で知られる民俗学者、柳田國男も宿泊しました。

建物の半分は近代和風旅館の造りですが、もう半分には商売に使う広い空間や吹き抜けの居間など遠野の町屋造りの特徴が見られます。

今回の登録で岩手県内の登録有形文化財は102件となりました。