創立から147年の岩泉町安家小学校 少子化で閉校式
創立から147年の歴史があるものの、少子化で来年度から別の学校と統合される岩手県岩泉町の小学校で閉校式が行われ、卒業生や地域の人たちが思い出の詰まった学びやに別れを告げました。
閉校式が行われたのは、明治9年創立の岩泉町の安家小学校です。
小学校としては県内有数の歴史があるものの、少子化で児童の減少が続き今年度の全校児童は6年生と5年生のあわせて3人となり、この春から16キロほど離れた小学校と統合されることになりました。
閉校式には思い出の詰まった学びやに別れを告げようと、卒業生や地域住民などおよそ120人が出席しました。
式では山本一行校長が「147年の歴史に幕を下ろしますが、児童と地域の人の心の交わりは色褪せることなく残ります」とあいさつしました。
また、昭和17年度の卒業生田名場サワミさん(93)は在校していた当時を振り返り「当時は戦争が盛んで、満足に勉強ができませんでした。それでも学校を卒業しこれまで元気にやってこられました」と思いを語りました。
続いて、児童と卒業生が学校で受け継がれてきたソーラン節を披露し、最後に、出席者全員で校歌を歌い長い歴史に幕を下ろしました。
最後の卒業生となった6年生の川口唯芽さんは「思い出が詰まった学校がなくなるのは寂しいですが、思い出はいつまでも心の中にあり続けると思います」と話していました。