田野畑村に金の延べ板60キロ5億円余相当を寄付
県内の自治体では厳しい財政状況が続く中、田野畑村に村の発展振興に使って欲しいと金の延べ板60キロが寄付されました。
換金額は5億2800万円余りで、村の今年度の当初予算のおよそ6分の1にあたり佐々木靖村長は「大変ありがたく有効な活用方法を検討したい」と話しています。
田野畑村によりますと去年の夏ごろ、今回、寄付をした人が佐々木村長に「貯蓄のために購入した金を寄付したい。村の発展振興に使って欲しい」と相談したということです。
村は手続きを進め先月5日に寄付に関する正式な文書を受理し、1枚500グラムの純金製の延べ板120枚で総重量は60キロが寄付されたということです。
先月30日に寄付した人と村長などが東京にある貴金属販売店で1グラム8804円で換金し60キロ分の換金額は5億2824万円にのぼったということです。
明治22年(1889年)に田野畑村が誕生して以来、最高額の寄付とみられるということで村の今年度の当初予算の一般会計の総額は33億8025万円のため、寄付は予算全体のおよそ6分の1に相当する額だということです。
村では、7日開かれた臨時村議会で全額を貯金にあたる「財政調整基金」に積み立てる議案を可決し村の財政調整基金の残高は28億9000万円余りに増えたということです。
佐々木村長は「大変ありがたいです。実際に見た金はすごく輝いて、ずっしり重かったです。厳しい財政状況で予算を投入できない課題もあったので議会と協議しつつ有効な使い道を検討していきたいです」と話していました。