デジタル技術で救命率向上 延岡市のプロジェクトを国が採択

救急車が医療機関に到着する前から心電図のデータを送るなど、デジタル技術を生かして救命率の向上を目指す宮崎県延岡市のプロジェクトが、国の「デジタル田園都市国家構想」に採択されました。
今年度中の実用化を目指すということです。

市の面積が広くドクターヘリの拠点からも離れた延岡市は、救急搬送にかかる時間をいかに短くするかが助かる命を増やすうえでの課題となっています。

慶應義塾大学大学院などと進めている今回のプロジェクトでは、デジタル技術を使ってこの“距離の壁”を縮めることを目指します。

具体的には、救急車の中でとった心電図のデータなどを到着する前から医療機関に送信し、到着後、速やかに処置が始められるようにします。

また、市民が健康記録や診療情報などを入力するアプリを新たに開発し、いざ救急車を呼んだ時に救急隊がこのデータにアクセスして危険度を判断できるようにするシステムも構築するということです。

このプロジェクトは国が進める「デジタル田園都市国家構想」に採択され、3億3000万円と見込んでいる事業費の9割を国からの交付金で賄うことができるようになりました。

市では今後、アプリやシステムを開発する事業者を選定し、今年度末までの実用化を目指すことにしています。

延岡市の読谷山洋司市長は「延岡市をはじめ、県北地域の人たちの助かる命を増やし、地域間の医療の格差をなくしていきたい」と話していました。