茨城県教委 五霞町の教育長接待問題で全県調査も事例なし

茨城県五霞町の教育長が教科書会社の幹部と会食し、飲食代の支払いなどの接待を受けていた問題で、茨城県教育委員会の調査では県内でほかに接待を受けた事例はなかったということですが、県教育委員会は引き続き接待などを受けないよう周知徹底することにしています。

この問題は、五霞町の教育長など2人が教科書会社「大日本図書」の東日本支社長と県内の営業担当社員と会食し、飲食代は教科書会社側が全額支払うといった接待を受けていたものです。
教科書会社でつくる一般社団法人「教科書協会」は自主的なルールとして、教育長や教員など教科書採択の関係者への接待や物品の提供などを禁じています。
また、茨城県教育委員会は平成29年から毎年、各市町村の教育委員会に対し、教科書採択における公正性を確保するため「教科書発行者または第三者を介して、金銭や物品、労務の提供、もてなしや接待、その他の利益を受けてはいけない」とする通知を出しています。
県教育委員会は今月3日から、各市町村の教育委員会を対象に、教科書採択の関係者が接待などを受けた事例がないか、緊急の調査を行っていました。
その結果、接待や物品の提供といった利益を受けた疑いのある事例は確認されなかったということです。
県教育委員会は「教科書採択の公正性や透明性に疑念が抱かれることがないよう、各市町村の教育委員会に改めて指導を徹底していきたい」としています。