水際対策大幅緩和 飯南町のスキー場に3年ぶりに海外ツアー客

コロナ禍前の“見慣れた光景”が、今後、徐々に戻ってきそうです。
水際対策の大幅な緩和を受け、飯南町のスキー場には、31日、およそ3年ぶりになる海外からのツアー客が訪れました。
そして、感染症法上の位置づけの「5類」への移行。
各所から、客足回復の後押しになると期待の声があがっています。

飯南町の琴引フォレストパークスキー場を訪れたのは、台湾からのツアー客30人余りで、地元の観光協会の職員などから歓迎を受けたあと、早速、ゲレンデに繰り出しました。
台湾では雪は珍しく、初めて雪で遊ぶ人もいるということで、そりで滑ったり、写真を撮ったりして楽しんでいました。
ツアー客は、午後、松江市内を観光したあと、玉造温泉に宿泊するほか、出雲大社や津和野町などの観光地も訪れる予定です。
飯南町は、台湾などの外国人ツアー客の誘致を進めていましたが、コロナ禍以降、インバウンド客がほぼゼロになり、今回のツアー客はおよそ3年ぶりだということです。
県全体でも、外国からの宿泊客数はコロナ禍前の1割以下にまで激減していましたが、水際対策の大幅な緩和を受け、去年11月下旬ごろから徐々に回復傾向にあるということです。
スキー場の福岡一樹マネージャーは、「以前は頻繁に来ていたのが、新型コロナでツアーが中止になっていたので、久々に来てもらえて本当にうれしい。電気代や燃料代が上がるなか、来場者を増やすしかないので、海外も含めてたくさんの人に来てほしい」と話していました。

今後、さらなる増加が期待される外国人旅行者。
こんな最新のデータもあります。
民間のシンクタンク「日本総合研究所」によりますと、先月(12月)日本を訪れた外国人旅行者が買い物などで使ったクレジットカードの決済額は、コロナ禍前より大幅に増えていたことがわかりました。
台湾からの旅行者は2.3倍、タイは1.9倍、オーストラリアは1.8倍、中国やイギリスなどは1.7倍になっています。
「日本総合研究所」は、3年ぶりの日本への旅行と円安を背景にブランド品などの購入が増えたためと分析しています。