災害医療の拠点 前橋赤十字病院の整備 新年度県予算案計上へ
大規模な災害が起きた際の患者の受け入れ態勢を強化しようと、群馬県は、患者を搬送するための車両を前橋赤十字病院に新たに配備する費用など、災害時の医療を充実させるための経費を新年度予算案に盛り込む方針を固めました。
首都直下地震などを想定し、群馬県は、自衛隊のヘリコプターなどで患者を広域的に搬送する臨時の医療拠点として、前橋赤十字病院が国の指定を受けることを目指しています。
こうしたなか、災害時の患者の受け入れ態勢を強化するため、県は、患者を搬送するための車両を前橋赤十字病院に1台新たに配備するための費用を、新年度予算案に盛り込む方針を固めました。
また、前橋赤十字病院に搬送された患者を受け入れる県内16の「地域災害拠点病院」で活動する災害派遣医療チーム=「DMAT」の支援のため、医療用の資機材を整備するのに必要な費用も盛り込む方針です。
前橋赤十字病院には、自衛隊の大型ヘリコプターも離着陸できるヘリポートが整備されていて、山本知事は去年8月、加藤厚生労働大臣などに広域的な搬送の拠点として国の計画に位置づけるよう求めてきました。
県は「災害医療の拠点として前橋赤十字病院を整備することは、県内で災害が発生した際の県民の医療水準の向上にも役立つと期待している」としています。