「歌会始」入選した宇土市の三浦清美さんの歌も詠み上げられる

新春恒例の「歌会始」が、18日皇居で行われ、入選した宇土市の三浦清美さん(63)の歌も詠み上げられました。

ことしの「歌会始」のお題は「友」で全国と海外から1万5000首あまりの短歌が寄せられました。

はじめに入選した10人の歌が天皇皇后両陛下や皇族方の前で古式にのっとって披露されました。

九州・沖縄で唯一入選した宇土市の三浦さんは、大学時代の友人たちのことを思い浮かべ、青年から中年、そして老年にさしかかろうとする3つの時代を生きてきた自分たちについて、その時代が交差する様子を「卒論は梶井だつたね君だけが四十二歳(しじふにさい)のままなる友よ」と詠みました。

三浦さんは、胸のなかにある思いを表現したいと13年ほど前から独学で詠み始め、歌会始に応募したのは今回が3回目だということです。

今後について「たとえば雪が降ってきたときなど心が動いた際に歌が生まれるので、日常で感じたことを大切にしながら詠み続けていきたい」と話していました。

熊本県宇土市の三浦清美さん(63)は、歌会始のあとの記者会見で、「若くして急逝した学生時代の友人を失った悲しみからようやく立ち直り、懐かしく思いながら歌にすることができました。私は、日本文学を学んでいましたが、愛子さまも学ばれていることを皇后さまから伺いました。光栄な話を頂いて感激しています」と話していました。