「宇土雨乞い大太鼓」保存会が結成30年 宇土市で記念公演
雨乞いや豊作を願って宇土市で受け継がれている「宇土雨乞い大太鼓」の保存会が結成から30年を迎え、27日、記念の公演が行われました。
「宇土雨乞い大太鼓」は、雨乞いと豊作を祈願するために、江戸時代にいまの宇土市で始まったとされています。
太鼓を後世に受け継ごうと取り組んでいる「宇土雨乞い大太鼓保存会青年部」は、ことし、結成30年を迎えたことから27日、地元で記念公演を開きました。
会場には、江戸後期から明治にかけて、ケヤキの丸太をくりぬいて作った大小さまざまな太鼓30基が持ち込まれ、15人のメンバーが勇壮な演奏を11曲披露しました。
演目の中には、メンバーが次々に入れ替わりながら、太鼓を叩き続けたり、直径が1メートル以上、高さがおよそ80センチの、「平胴」と呼ばれる大型の太鼓を打ち鳴らすメドレーもあり、訪れた人たちは、会場内に響き渡る太鼓の音と力強いバチさばきに圧倒された様子で、見入っていました。
宇土市の70代の男性は「太鼓の演奏を見るのは初めてで、とても素晴らしく感動しました」と話していました。
保存会青年部のメンバーで、熊本大学1年生の倉岡良枝さんは「太鼓の演奏はとても緊張しましたが多くの観客が喜んでくれて今後の活動の励みになったと思います」と話していました。