梼原町所有のホテル建て替え工事 資材価格高騰で規模縮小へ
世界的な建築家、隈研吾さんが設計を手がけた高知県梼原町が所有するホテルの建て替え工事をめぐって、町は、資材価格の高騰を受けて計画を全面的に見直し、当初より規模を縮小して進めることになりました。
世界的な建築家、隈研吾さんが設計を手がけた梼原町の「雲の上のホテル・レストラン」は、町が、平成6年におよそ6億2000万円をかけて国道沿いの敷地に建設したものです。
建設から30年近くがたち建物の老朽化が進んでいたことから、町は総事業費26億円をかけて建て替えを予定していましたが、資材価格の高騰を受けて計画よりも12億円余り事業費が膨らむ見通しとなりました。
このため町が計画を見直した結果、当初は宿泊客の定員をこれまでの倍の84人にする計画でしたが、規模を大幅に縮小してこれまでと同規模の44人にとどめることになりました。
また、新たに設置を予定していた宴会場の建設を断念するなどして、概算でおよそ23億円まで事業費を圧縮したということです。
新たなホテルは富裕層や個人旅行者向けに切り替えることにしていて、4年後の令和9年夏の開業を目指して建て替えを進める方針です。
梼原町の企画財政課は「建物の規模は縮小しながらも、地域振興の拠点となる質の高いホテルになるよう、今後、設計を進めていきたい」と話しています。