アメゴの養殖にデジタル技術を活用 実証事業の視察会 梼原町
担い手不足が課題となっているアメゴの養殖に、デジタル技術を活用して効率化を図っていこうという梼原町の取り組みを県の職員などが視察しました。
梼原町は、江戸時代からアメゴの養殖が盛んで、川に放流したアメゴを求めて多くの釣り人が訪れますが、養殖の担い手不足で去年は放流が行われないなど生産が落ち込んでいました。
こうした中、地元の集落活動センターでは、県の実証事業として、デジタル技術を活用して効率的に養殖を行う取り組みを進めていて、28日、県や市町村の職員をアメゴの養殖場に招いて視察会が開かれました。
28日は、集落活動センターの担当者が、アメゴが短期間でふ化できるようヒーターを導入したうえで水温や水量をセンサーで管理し、その情報は遠隔で確認できることなどを説明していました。
また、デジタル技術を活用することで水温などを確認するために養殖場を一日に何度も訪れる必要が無くなることや、データを分析すれば生育に適した環境が分かり養殖の効率も上がるといったメリットがあると説明していました。
集落活動センターによりますと、今後は養殖場の水中の酸素濃度やエサの量などについてもセンサーで管理する予定だということです。
集落活動センター「おちめん」の中越貴史さんは「経験や勘に頼らない新たなやり方を模索し、少ない人数でも養殖を継続していけるように取り組みを進めたい」と話していました。
養殖場のアメゴは順調に育っているということで、ことし6月、2年ぶりにおよそ6万匹のアメゴが町内の川に放流される予定だということです。