ボート型のドローン使って鉄道橋を点検 高砂市で実証実験
大雨による川の増水で、鉄道の橋が流されるなどの被害を未然に防ごうと、水面を走行するボート型のドローンを使って、橋脚を点検する実証実験が高砂市で行われました。
この実験は、山陽電鉄が県やドローンの開発会社などと合同で実施したもので、高砂市の橋には関係者らおよそ20人が集まりました。
河川に架かる鉄道の橋は、大雨による増水などで、橋が傾いたり流されたりするなどの被害が全国で相次いでいて、管理者が定期的に点検を行っていますが、作業コストの増加などが課題となっています。
実験では、音波で水中の物体を探知する「ソナー」を搭載したボート型のドローンを使って、水中の橋脚部分に異常がないかや橋の土台周辺が削られていないかなどを点検しました。
ドローンは、自動で走行することができ、点検のデータは、すぐにタブレット端末に送信され、川の地盤の状況などをその場で確認することができるということです。
山陽電鉄などによりますと、ドローンの活用によって、点検にかかる時間は8割程度の短縮が見込めるということで、実験の成果を検証した上で、導入を検討したいとしています。
県新産業課の香山和輝主任は、「近年、作業員の高齢化や人手不足で、インフラの管理が難しくなっている。ドローンの活用は点検作業の効率化に向けた有効な手段の1つなので早く実用化につなげたい」と話していました。