“酒かす育ちの但馬牛”西脇市の畜産農家が料理人を招き試食会
但馬牛に酒かすを与えて育てている兵庫県西脇市の畜産農家が、その味や魅力を発信しようと、料理人などを招いて試食会を開きました。
兵庫県西脇市の畜産農家は、市内に酒蔵を置く愛知県の酒造会社と連携し、日本酒造りの過程で出る酒かすをエサに使った但馬牛の飼育を試験的に行っていて、今月(9月)から出荷がスタートしました。
初出荷を記念して、西脇市で26日、高級ホテルのレストランの料理人や、酒造会社の関係者などおよそ30人を招いた試食会が開かれました。
会場では、酒かすを与えて育てた牛の肉と、与えていない牛の肉がそれぞれ提供され、参加者は部位ごとに食べ比べて味や食感の違いなどを確認していました。
栄養価の高い酒かすを与えることで、牛の食欲の増進につながり肉質の向上も期待されるということで、畜産農家では、今後、地域の特産品を目指して酒かすを与える但馬牛を段階的に増やすことを検討しています。
試食会に参加した高級ホテルの料理人の男性は「酒かすを与えた牛は肉本来のうまみが感じられた。さっそくホテルに報告したい」と話していました。
「川岸牧場」の川岸裕人 社長は「ありふれた商品を作っていては、これからの農業は成り立たない。多くの人に食べてもらえるよう取り組みを続けていきたい」と話していました。