特殊詐欺防止 尼崎市が自動録音機能付き電話機の購入に助成金

市民が特殊詐欺の被害に遭わないよう、尼崎市は、自動録音機能が付いた電話機などの購入費用の一部を助成する取り組みを、1日から始めました。

1日は、尼崎市の阪神尼崎駅前で市の職員などおよそ10人が出て通りかかった人にチラシを配り、助成制度をPRしました。
自動録音機能が付いた電話機は通話が始まる前に、「迷惑電話防止のため録音されています」というメッセージが流れる仕組みで、尼崎市は、特殊詐欺の対策として購入費用の補助を決めました。
対象は尼崎市内に住む65歳以上の高齢者がいる世帯で、自動録音機能が付いた電話機は最大1万2000円を、また、外付けの録音装置には最大6000円を補助します。
ことし4月以降、市内の電気店などで購入し、来年1月末までに、市の窓口にレシートや説明書など購入したことを示す資料ととも申請書を出す必要があります。
尼崎市生活安全課の安田恵一係長は「特殊詐欺の電話をかけてくる『かけ子』や悪徳セールスの防止に効果的だと思っています。録音機能が付いた電話機を導入してもらい、市民に受話器を安心して取ってもらいたいです」と話していました。

【後を絶たない特殊詐欺の被害】
兵庫県警察本部によりますと、県内で確認された特殊詐欺は、去年1年間で、被害件数は859件、被害額はおよそ12億円に上りました。
この5年間で被害が最も多かった平成30年と比較すると、およそ6億4000万円減っていますが、依然として被害が後を絶ちません。
また、ことしに入って5月までに、343件、およそ4億7000万円の被害が確認され、去年の同じ時期に比べて1800万円あまり増加しているということです。
ことしに入って目立つ手口は、未払いの料金があるなどとうそを言って金をだまし取る「架空料金請求詐欺」が最も多く159件、次いで、▽税金や保険料が返ってくるとうそを言ってATMを操作させて金をだまし取るという「還付金詐欺」が101件となっています。
警察によりますと、非通知の電話に出ない、留守番設定にするといった対策が有効であるということで、もしお金に関する電話があったら、家族に連絡や相談するよう呼びかけています。

【兵庫県も自動録音機能付き電話の普及に取り組む】
警察によりますと、自動録音機能が付いた電話機は証拠を記録することができ、犯人も警戒するため特殊詐欺の被害防止に有効だということです。
こうしたことから、兵庫県は、ことし4月から、県内の自治体と連携して、自動録音機能付きの電話機の普及に取り組んでいます。
県は、自治体に対して、住民が自動録音機能付きの電話機を購入した場合、1台につき最大4000円を、住民が外付けする録音装置を購入した場合、1台につき最大2000円を、さらに、住民に貸し出す録音装置の購入費として最大1500円を、それぞれ補助します。
尼崎市は、県のこの補助に加えて、独自に加算し、今回の助成制度を1日から始めました。
県内では、すでに神戸市や宝塚市、加東市、猪名川町などで、県の補助制度が活用されているということです。
兵庫県の担当者は「電話に出ることで特殊詐欺の被害にあってしまう可能性があるので、補助制度を始めました。活用してほしいです」と話しています。