会津大学の宮崎敏明学長 論文の不正行為などで辞任へ

会津大学の宮崎敏明学長が過去に発表した8本の論文でほぼ同じ内容の論文を繰り返し発表するなどの不正行為があったなどとして今月末で辞任することになりました。

これは27日、会津大学が県庁で開いた会見で明らかにしました。

それによりますと、宮崎敏明学長は教授だった平成20年から平成28年にかけて国際的な学術会議や学術雑誌に単独で、あるいはほかの研究者らと共同で発表した8本の論文で、過去に自身が発表した論文の記述や図表を引用したことを記さず再び使用する「自己盗用」やほぼ同じ内容の論文を繰り返し発表する「二重投稿」の不正行為が見つかりました。

宮崎学長をの論文をめぐってはおととし4月に、不正行為を告発する情報提供が大学に寄せられ、大学の調査でこの年の12月に4本の論文で「自己盗用」が認定されました。

さらにその後、宮崎学長から申告を受けて、54本の論文を調べたところ、今回の8本で新たに不正行為が認定されました。

このほかにも国の補助事業の申請をめぐるコンプライアンス違反も発覚し、大学の理事長選考会議は、個人や法人の代表としての責任は免れないなどとして宮崎学長に辞任を勧告し、これを受けて、今月末での辞任が決まりました。

宮崎学長は「多くの方々にご迷惑をかけ深くお詫びする」などと述べているということです。