震度6強地震から1年 大被害の相馬市は生活や事業再建に遅れ
福島県と宮城県で最大震度6強の揺れを観測した地震から、16日で1年です。
福島県と宮城県では、あわせておよそ6万3000棟の建物が被災しましたが、特に被害が大きかった福島県相馬市では、半壊以上と判定された建物の公費での解体の進捗率が4割あまりにとどまっていて、生活や事業の再建の遅れが課題となっています。
去年3月16日の深夜、福島県沖を震源とするマグニチュード7.4の地震があり、福島県と宮城県で最大震度6強の激しい揺れを観測しました。
福島県と宮城県によりますと、この地震であわせて3人が死亡し、209人が重軽傷を負ったほか、およそ6万3000棟の建物が被害を受けました。
このうち、震度6強の揺れを観測した福島県相馬市では、業者の人手不足が続いていて修理が追いつかず、いまだに雨漏りを防ぐための応急修理で屋根にブルーシートをかけたままになっている住宅が点在しています。
市によりますと、り災調査で半壊以上と判定され、公費で解体することが決まった建物1169棟のうち、工事が終わったのは43%にあたる500棟にとどまっています。
この地震で大きな被害を受けた地域は、12年前の東日本大震災とおととし2月の地震でも最大震度6強の揺れに襲われていて、相次ぐ大地震による「多重被災」が生活や事業の再建に影を落としています。