三沢市で地域住民主催の防災研修会 津波への備えを学ぶ
12年前の東日本大震災の津波で2人が死亡、180棟を超える建物が被災した青森県三沢市で地域住民が主催する防災研修会が開かれ、津波への備えを学びました。
研修会を企画したのは、青森県三沢市にある三川目地区の自主防災会です。
海岸に近い三川目地区では、12年前の震災の津波で市内で大きな被害が出たことを教訓に、津波への備えを強めようと、26日、研修会を開き、住民およそ40人が参加しました。
この中で、地区の住民が12年前の津波の際にどのように行動したかを調査した常葉大学の池田浩敬教授が講演し、浸水の危険がある自宅に帰ったり、海の様子を見に行ったりした人が多くいたことを解説しました。
その上で、日頃からハザードマップを確認し命を守る行動を取ることが大切だと訴えました。
このあと、参加者は想定される浸水の深さを映像で見ることができる専用のタブレットを使って周囲が水につかった状況を疑似体験しました。
「日本海溝」を震源とする巨大地震の新たな想定で、三沢市は津波の到達時間がこれまでより15分ほど短い30分前後と見込まれ、いかに早く浸水想定区域の外に避難するかが課題になっています。
「三川目自主防災会」の渡辺長一会長は「過去の津波を教訓に、防災意識を高めていきたい」と話していました。