中泊町で伝統の「百万遍」5年ぶりに 数珠を回し無病息災願う
人々が輪になって、大きな数珠を順に回しながら念仏を何度も唱え、無病息災を願う青森県中泊町の伝統行事「百万遍」が5年ぶりに行われました。
「百万遍」は、中泊町では江戸時代中頃から無病息災や五穀豊じょうなどを願って行われてきたとされていますが、近年は町内のほとんどの地区で行われなくなり、一部の有志が続けてきました。
新型コロナによる中止などを経て、26日、およそ5年ぶりの行事が町内の公民館で開かれ、地元の人たち17人が参加しました。
参加した人たちは、直径およそ5メートルの大きな数珠を囲んで座り、数珠を反時計回りに回して念仏を唱えていました。
そして、数珠についている大きな玉が自分のところに回ってくると、額の前に掲げ、無病息災などを祈願していました。
90代の女性は「参加した人たちの健康を祈りました。久しぶりに百万遍ができてうれしかった」と話していました。
また、70代の女性は「ふだん会えない人たちと会えてうれしい。しばらくできていませんでしたが、これからは定期的に行いたい」と話していました。