ウクライナ出身ピアニストが来日 ゆかりの京都で6月公演へ

京都にゆかりのあるウクライナ出身のピアニストが、軍事侵攻後初めて京都でコンサートを行うために今月(5月)来日し、音楽を通じて平和への願いを届けたいと話しています。

ウクライナの首都、キーウ出身のアレクセイ・グリニュークさんはおよそ30年前、17歳の時にキーウの音楽学校の交換学習の一環で、姉妹都市の京都市に滞在していました。
その後、ピアニストとしてコンクールやコンサートでたびたび京都を訪れていて、今月(5月)、軍事侵攻後初めて京都で公演するため、6年ぶりに来日しました。
軍事侵攻が始まった去年2月、オランダを拠点に活動していたグリニュークさんは、当時キーウにいた両親や知人の身を案じ、国を離れていることに無力感も感じたといいます。
グリニュークさんは「当初、ずっとニュースを見続け、心配でしかたがありませんでした。戦闘が今も続いていることが悔しく悲しくてなりません」と話していました。
軍事侵攻が長期化する中、グリニュークさんは、みずからにできるのは音楽の力で平和の願いを届けることだと考えています。
グリニュークさんは「ウクライナは世界中から支援を受けていて、私もできることをします。音楽は人々を1つにする力があり、平和につながると思っています」と話していました。
グリニュークさんは、来月(6月)3日に京都市でコンサートを開き、その後、東京や福島市などでも公演することにしています。