京野菜の「賀茂なす」出荷盛ん

代表的な京野菜の1つ、「賀茂なす」の出荷が京都府内で盛んに行われています。

賀茂なすは、大きくて丸い形と、黒光りしているのが特徴で、この時期からは府内各地でハウス栽培されたものの収穫が行われています。
このうち京都市北区の上賀茂神社の周辺では、15戸の農家で昔から引き継がれてきた種を使って生産を続けています。
神社の作業場では、5月下旬から出荷作業が始まっていて、生産者団体のメンバーが手際よく選別や箱詰めなどをしていました。
生産者団体や神社によりますと、賀茂なすは江戸時代にはすでに栽培されていたという記録があり、賀茂なすと呼ばれるようになったのは明治時代になってからだということです。
ことしは気温の差が大きく、色づきにややばらつきが見られるものの、大きく実ったということです。
上賀茂特産野菜研究会の玉田芳弘 代表は「肉質がしっかりしていて食べたときに舌ざわりがよく、クリーミーなところがおいしいです。代々受け継がれてきたものなので、そういう歴史も感じながら食べてほしいです」と話しています。
この生産者団体の賀茂なすの出荷は7月いっぱい続けられ、京都の料亭などや各地の青果市場にも出荷されます。