BS2 イ・サン

インタビュー

イ・ソジンさん イ・サン役

王として、人間として魅力的なイ・サン

立派な人物、特に歴史上の実在した人物を演じるのは大変なプレッシャーがありましたが、みなさんに好評価をいただき大変感謝しています。
一般的に王といえば、権威的で堅苦しく怖い人物というイメージですが、王もみんなと同じ人間であり、悲しんだり、怒ったり、うれしいことがあれば素直に喜んだりします。イ・サンを演じるうえで、そういった人間的な部分を表現しようと務めました。イ・サンが後世までずっと聖君として名が残っているのは、王としての功績だけではなく、愛や友情、約束などを大切にする彼のすばらしい人間性があったからです。その両面があわさり聖君となっていくイ・サンの姿を見ていただければと思います。

見習うべき理想のリーダー像

イ・サンは民を大切にし、また周囲の人たちみんなを大切にしながらも、王としてなすべきことをなします。最近は人気集めしか考えていないような政治家が多いですが、イ・サンは決して人気取りのためではなく、心から人々のために働くことができる、そんな政治家だったと思います。また、自分の意志を最後まで貫きとおせるのは、確固たる信念を持っていたからこそです。その信念に至るまでには、多くの人の意見を柔軟に聞き入れ、それらの意見を踏まえて、固まった意志を貫き通すのです。ただ自分勝手な思いだけで動くのではなく、多くの人の意見をまとめ、それを自らの責任でやりとおすというところは見習うべきだと思います。

巨匠イ・ビョンフン監督と大ゲンカ?!

最初に出演依頼を受けたときは、慣れない長期間のドラマだったので断るつもりでした。ですが、イ・ビョンフン監督とよく話し合い、またイ・サンという人物を自分で勉強して知るにつれ大変興味がわき、引き受けることにしました。監督を非常に信頼していたことも理由の一つです。
実は一度、監督と大ゲンカをしたことがあります。韓国でも最高と称される監督であり、わたしよりもずっと年上の方ですが、わたしとしても自分の役やシナリオで納得のいかない部分があり、それで意見の食い違いで大ゲンカになりました。ほかの俳優たちはみんな驚いていましたね。おそれおおくも大監督に盾つくなんて、なんでそんなことができるのかと。ですが監督はそれをわたしの作品に対する情熱がゆえと理解してくださったので、その後はお互いの信頼関係がさらに深まりました。意見も多く出し、また監督も聞き入れてくださって、非常に良好な関係で撮影ができました。

印象に残るさまざまな最期

わたしにとってはすべてが大切なシーンなので、特定の名場面は自分では選べません。ただ、長い撮影中にずっと意識していたのは、周りの人々や自分自身の最期のシーンです。歴史上の人物のドラマですから、物語のどのあたりで誰が亡くなり、そして最後には自分が死ぬということもわかっていました。この人やあの人に先立たれるときにどんな悲しみに包まれ、また自らの死をどんな心境で迎えるのかはすごく重要だと思っていました。愛する人々が亡くなるシーンや、自分自身の最期の場面はずっと準備もしていましたし、やはり思いいれもあって、すごく印象に残っています。

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撮影/篠原伸佳