呉市大崎下島〜大崎上島町のフェリー運航 一転継続
呉市の大崎下島と大崎上島町を結ぶフェリーについて運航する会社はことし5月末に運航をやめると発表していましたが、一転して運航を続けることになりました。
このフェリーの航路をめぐっては特産のかんきつの生産にも影響があるとして、存続を求める声が出ていました。
運航が続くことになったのは、しまなみ海運が運航する呉市の大崎下島と大崎上島町を結ぶフェリーです。
このフェリーの航路の利用者は、2021年度でのべ3万7000人あまりと、10年前と比べて半分以下に減っていて、収支が悪化していることから運航会社は中国運輸局に航路の廃止届を出し、ことし5月末で運航をやめると発表していました。
しかし、大崎上島町で生産された特産のかんきつを選果場がある大崎下島に運ぶためには、かんきつを積んだトラックをそのまま乗せることのできるフェリーが欠かせず、農家などからは存続を求める声があり、呉市が運航の継続に向けて会社と交渉していました。
その結果、運航会社は一転してこのフェリーの運航を続けることを決め、10日、航路の廃止届を取り下げました。
呉市は今後も赤字分を補てんするため、補助金を出して支援することにしていて、新年度の予算案にも3700万円を計上しています。