熊野町で「ありがとう」をテーマに絵手紙展
全国一の筆の産地、熊野町で「ありがとう」をテーマに感謝の言葉を筆でつづった絵手紙の展示会が開かれています。
熊野町にある「筆の里工房」では、「ありがとう」をテーマに、全国から寄せられたおよそ7700通の絵手紙のうち、入賞作品およそ800点が展示されています。
このうち、「ありがとう大賞」に選ばれた北海道苫小牧市の後藤廣子さん(78)の作品は、交通事故で25年前に亡くなった母親への感謝の気持ちが、財布の絵と共につづられ、「さいふの中のレシートの日付のインクの色、あせてくるのが悲しいです。いっぱいの愛をありがとう」と記されています。
また特別審査員賞に選ばれた呉市の越智高明さん(82)の作品は、患っている妻にあてたもので、「君にかわって家事をすることが多くなり君がどれだけ家族のためにがんばってくれていたかがよーく分かった。五十五年間ありがとう」と並んだ麦わら帽子の絵とともに描かれています。
筆の里工房の松本未穂学芸員は「絵手紙は個人的な誰かにあてたものですが、見る方が共感するものも多いと思います。涙したり笑ったりして展示を楽しんでほしいです」と話していました。
この展示会は、「一般の部」が12月20日まで、「子どもの部」が来年1月4日から2月2日まで開かれます。