参院選1票の格差「合憲」の判決

ことし7月の参議院選挙でいわゆる1票の格差が最大で3倍だったことについて、福岡高等裁判所は「違憲の問題が生じる程度の著しい不平等状態にあったとはいえない」として憲法に違反しないとする判決を言い渡しました。

ことし7月の参議院選挙では選挙区によって議員1人あたりの有権者の数に最大で3.002倍の格差があり、弁護士などのグループが「投票価値の平等に反し、憲法に違反する」として選挙の無効を求める訴えを全国で起こしました。
このうち福岡、熊本、長崎、大分、佐賀の5つの選挙区を対象にした判決が8日、福岡高等裁判所で言い渡されました。
西井和徒裁判長は「去年の公職選挙法の改正により格差は前回からわずかだが縮小していて、さらなる格差の是正を目指したものといえる」と指摘しました。
その上で、「投票価値の不均衡について違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態にあったとは言えない」などとして憲法に違反しないとする判決を言い渡しました。
これで、8日までに全国で出された判決は12件で、▽憲法に違反しない「合憲」とする判決が10件、「違憲状態」とする判決が2件となっています。
参議院選挙の1票の格差は、前回・3年前の選挙では最大で3.08倍でしたが、今回の選挙では埼玉選挙区の改選議席を1議席増やす是正が行われ、格差は最大で3.002倍となっていました。
判決のあと、訴えを起こした弁護士グループの升永英俊弁護士は「違憲状態ではなく、合憲という判断になった。ガリレオ判決と言わざるをえない、不条理な判決だ。次の選挙までには是正して欲しいし、是正しないならまた裁判を起こす」と話した上で、上告したことを明らかにしました。