接見不許可は違法の判決

福岡拘置所に勾留されていた元被告が、保護室に入っていたことを理由に弁護士との面会が許されなかったのは不当だと訴えたやり直しの裁判で、福岡高等裁判所は、「基本的な権利が侵害された」として、国にあわせて20万円の支払いを命じました。
組織犯罪処罰法違反の罪で福岡拘置所に勾留されていた60代の元被告の男性は、平成21年に大声を出し続けたとして、保護室に入れられたことを理由に弁護士が来たことを知らされず、面会が許されなかったのは不当だとして、弁護士とともに、国に対して、慰謝料あわせて60万円を求めています。
保護室に勾留された人と弁護士の面会については、法律の規定がなく、1審と2審は原告の訴えを退けましたが、最高裁判所は、去年、「本人に告げずに面会を許可しないのは、精神的に著しく不安定な場合など、特段の事情がない限り違法だ」という初めての判断を示し、裁判をやり直すよう命じました。
15日の判決で福岡高等裁判所の矢尾渉裁判長は、「元被告は、拘置所職員に対して抗議活動として意図的に大声を出すなどしていたが、極度の錯乱状態にあったとは認められず、拘置所の措置は違法だ」と指摘しました。
その上で、「弁護人との面会という基本的な権利が侵害され、裁判直前に面会を妨害された精神的苦痛は軽視できない」と述べ、国にあわせて20万円を支払うよう命じました。
法務省矯正局は、「判決内容を精査し、適切に対応したい」とコメントしています。