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牧文四郎…内野聖陽より 『蝉しぐれ』を見てくだった皆さんの思いがこんなにも熱く語られていることに、創り手の一人の役者としてとても励まされました。 初めて『蝉しぐれ』の原作を読んだ時「あぁなんて懐かしいんだろう。でも、この懐かしさ、今の日本を生きる人たちに伝わるんだろうか?……とても不安だ。」というのが正直な感想でした。でも、反面、僕の心の中には「たとえ海坂藩のような美しい自然に包まれていなくても、日本人の心の奥底に今自分が感じているものと同じような心の故郷があるに違いない。」とも思っていました。 まずは、藤沢周平さんの描かれた世界にどっぷりと浸かり、自分の中の真実と向き合うこと。そして、この澄み切った日本人のノスタルジーの世界と全く無縁の超殺人的スケジュールと戦うこと。これが私に課せられたメインテーマでした。 しかし、現場は私にとって喜びに満ちていました。いかに過酷でも細部へのこだわりを忘れないスタッフの執念、心遣い。殺陣師・所作指導の先生方の親身の御指導。芝居を愛する素晴らしい共演者の方々。佐藤、田中両監督の奇抜で骨太な映像センス。どれをとっても、役者の私が興奮し、魂込めて文四郎を生きるのに最高の環境でした。 様々な制約の中で、もっとああしたかった、こうしたかったという欲は尽きませんが、この作品は自分の中で特別です。誇りに思える作品です。その作品に対して、こんなにも多くの皆様の心の声が聞けたことをほんとに嬉しく思っています。 この作品に関わった全てのスタッフの皆さん、共演者の皆さん、そして私を支えてくださったすべての人に。 『心から ありがとうございます!』 |
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小柳ふく…水野真紀より 「蝉しぐれ」を観て下さった皆様に心より御礼申し上げます。 原作を読まれた方が思い描く“ふく”。そして脚本の中の“ふく”。演じるにあたり、脚本の黒土三男氏が仰った“諦観”という言葉を意識していました。諦観の中に希望を見出し、前進していく人間の強さ。運命に、時代に翻弄されても、凛としたものを秘めた“ふく”が「蝉しぐれ」の中にいると思ったのです。 “ふく”にどれだけ近づけたか? 自分で答えを出せるものではありません。ちょっと不安だったりもします。けど、掲示板を読んだとき、“ふく”を演じた撮影中の自分を労ってやりたい気持ちになりました。ええ、やっぱりプレッシャーだったのです。“ふくを演じる”ということは! 女優として働く中で、沢山の出会いがあります。役との出会い、そして、その役を演じる中で、その役に教えられる“未知の自分”との出会いもその一つです。“ふく”にも、いろんなことを教えてもらいました。そして、そんな素敵な出会いを私に与え、支えてくれたスタッフ・キャストの皆様へ、この場をお借りして「ありがとうございました!」。 どうやら私、水野真紀は未だ女優業を“諦観”出来ないみたいです。皆様の励ましのお言葉を胸に、精進して参りますので今後とも宜しくお願い致します。 |
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